当院における血糖トレンドを利用した糖尿病治療

インスリン - 90年以上まえに糖尿病治療に革新をもたらしたインスリン。現在では、様々なタイプのインスリンが登場しています。 -  -
インスリン
90年以上まえに糖尿病治療に革新をもたらしたインスリン。現在では、様々なタイプのインスリンが登場しています。
こんにちは。西宮北口 西宮ガーデンズにある糖尿病内科・代謝内科・循環器内科・内科のいわもと内科クリニック 院長 岩本です。

当院では、1型糖尿病患者様を対象にフリースタイルリブレを用いて、24時間の血糖トレンドを測定し、診療に役立てています。24時間のうち、どの時間が一番血糖値が高いのか、入院することなく、その患者様のライフスタイルに合わせた現実生活での血糖値をもとにインスリン投与量を決定していきます。例えば、昼前の血糖値が高いので朝食前のインスリン量を増加させたり、比較的夕食後夜間に血糖値の増加が認められるので夕食前のインスリンを増量するなどです。
また血糖値は、糖質(炭水化物)の摂取量に依存して変化します。食前にこれから食べる炭水化物の量が分かっていれば、糖質量にあわせてインスリン量をその都度決定する方法を実施することがあります。これをカーボカウント法(炭水化物の量を測定するという意味)といいます。
カーボカウント法は、1単位のインスリンでどのぐらい血糖値が低下するか(インスリン効果値)、炭水化物10g(1カーボ)を摂取した場合にどれぐらいのインスリンが必要か(インスリン/カーボ比)を知っておく必要があります。インスリン効果値もインスリン/カーボ比も個人によって異なるので、患者様ご自身が知っておくことが必要です。

少々長くなりましたので、カーボカウント法については、また後日詳しく説明したいと思います。

いわもと内科クリニック
院長
岩本紀之