HbA1c(ヘモグロビンエイワンシー)測定方法 血糖コントロールの指標と糖尿病診療での重要性

当院では、HPLC法によるHbA1c測定機器を導入しています -  -  -
当院では、HPLC法によるHbA1c測定機器を導入しています
こんにちは。西宮北口 西宮ガーデンズにある糖尿病内科・代謝内科・循環器内科・内科のいわもと内科クリニック 院長 岩本です。

本日は、糖尿病診療では欠かせない検査 HbA1c についてご説明したいと思います。
赤血球内のタンパク質の一種であるヘモグロビンは、全身の細胞に酸素を送る役割を担っています。血液のなかのブドウ糖(血糖値)がヘモグロビンと結合すると糖化ヘモグロビンに変化します。また、血糖値が高いほど、ヘモグロビンと結合するブドウ糖の量は多くなり、一度結合すると元に戻ることはありません。この原理を利用して、過去1~2か月の血糖コントロールを示したのがHbA1c値(ヘモグロビンエイワンシー値)です。7%未満にコントロールすると糖尿病による合併症の発現がすくなることから、糖尿病のコントロール目標として大変重要視されています。

測定方法も様々な方法があり、免疫法、酵素法、HPLC法があります。欧米や日本の大規模臨床試験等で使用されてきたHPLC法は、血漿成分の影響を受けにくく精密で分解能が高いといわれています。ある研究結果では、HPLC法は誤差1%前後であるのに対して、免疫法では20%前後あったという報告もあります。
開業医レベルでは、コンパクトで安価な測定機器を採用しているところも多いのですが、当院は糖尿病治療を専門に実施するため、クリニックですが以下の観点から大病院と同じHPLC法をもちいた専用のHbA1c測定機器を導入しています。

HbA1c値は患者様の治療を大きく左右する重要な検査であること。
②HbA1c値を採血した日に知ることにより、迅速に治療に反映できること。
③即日結果報告で、何度もクリニックに受診する必要がなくなること。

受診したその日に糖尿病の結果が知りたい、治療に反映したいとお考えの方は、是非一度ご相談ください。

いわもと内科クリニック
院長
岩本紀之