西宮の文学に触れる 第五弾 「旅猫リポート」 有川浩   第六弾 「一分間だけ」 原田マハ

涙腺崩壊必至のため人前での読書不可  - 涙があふれるので、お気を付けください -  -
涙腺崩壊必至のため人前での読書不可 
涙があふれるので、お気を付けください
こんにちは。西宮北口 西宮ガーデンズにある内科・糖尿病内科・代謝内科・循環器内科のいわもと内科クリニックです。

前回ご紹介した有川浩さん。今日は、そのつながりで「旅猫レポート」をご紹介。
主人公の悟と雄猫のナナの旅ものがたり。銀色のワゴンに乗って、悟の人生でとっても大切な人たちに出会う最初で最後の大切な旅。ナナは、人間の言葉を理解する。猫好きの悟は、ナナの機微を理解する。お互いが必要と感じる中で、お互いの存在を確かめ合い認め合い、そこには絶対的な信頼や愛情が生まれる。二人の深い心の絆にこころを打たれる。今、読み終えたばかりで、涙がとまらない。思い出すと、胸があつくなる。ナナの男らしい振る舞いと悟の優しく強い心。他人から見ると、不幸な境遇で育った悟はこう語る。「僕は一度も不幸だって思ったことはない。温かい人達に恵まれて幸せだよ」。
果たして、自分は悟のように強く優しく温かい人になれるのだろうか?
自分に足りないものが見え、心を磨きつづける必要があると感じられた小説でもありました。私は、まだまだ修行が足りません。しかし、こんな素敵な小説を書く有川浩さんってどんなひとなのか気になります。また今度、別の作品を読んでみたいと思います。

もう一つご紹介したいのが、原田マハさんの「一分間だけ」。この小説は、「旅猫レポート」と同じくペットもの。出てくるペットは、ゴールデンレトリバーでワンチャンです。この小説を読んだ時も号泣いたしました。嗚咽に近い号泣です。大切なものは何かを考えさせられます。そして、愛しく・優しくなれる小説です。心を浄化したいときに、読むといい作品です。

「旅猫レポート」・「一分間だけ」いずれの作品も、後半は人前で読まないほうが良い小説です。なぜなら、涙腺崩壊必至ですから・・

いわもと内科クリニック
院長
岩本紀之